研究室のテーマは、「SASP※を抑制する食品の探索」。実験は数週間に渡り、仮説と検証を繰り返しました。思い通りの結果が出ないこともありましたが、仲間と励まし合いながら一歩ずつ前進。確かな成果につながったときは大きな達成感を得るとともに、試行錯誤する中で、多角的に物事を捉える力も身に付きました。就職先は、食品や医療品などの分析を通して暮らしや社会を支える企業。粘り強さと広い視野を発揮し、人々の豊かな生活に貢献したいと思っています。
※SASP(サスプ):細胞老化随伴分泌現象
将来は食を通して人の役に立ちたいと、管理栄養士養成の歴史が長い椙山に入学。実習や実験の授業が豊富で、座学で学んだ専門知識を着実に身に付けることができました。また、国家試験対策が充実していて、特に研究室での週1回の小テストや定期的な模試は、学習習慣の確立や苦手科目の克服に役立ちました。そして何よりも、同じ目標を持つ仲間の存在が力に。切磋琢磨しながらのびのび学べる環境が、国家試験合格へと導いてくれました。
◎病院所属の管理栄養士を志したきっかけは?
病院で働く管理栄養士の存在を知ったのは高校生のときです。食べる楽しさを取り戻した患者さんのエピソードを聞き、医療現場での仕事のやりがいに心惹かれました。入学後、社会のさまざまな場所で管理栄養士が活躍することを知ってからも一番の目標は病院の管理栄養士でした。
◎就職活動で励みになったことは?
周りの友人が就職を決めていく中で自信をなくし、一時期は進路を見失っていました。そんなとき、先生が「本気で目指したいなら、後悔しないように挑戦しては」と声をかけてくださり、その言葉を励みに就職活動を続けました。また、キャリア育成センターでは言葉にならない思いを引き出していただき、高校生の頃の初心を振り返るきっかけとなりました。
◎学科での学びで役に立ったことはありますか?
実験や研究の中で「相手の意見に耳を傾け、自分の考えを明確に伝える」という経験を積めたことは、就職活動にプラスに働いたと思います。今後は身に付けたスキルを生かし、チーム医療の一員として患者さんの力となれるよう努めたいと思います。