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新しい「応用栄養学」の教科書が出ます

 

応用栄養学の新しい教科書を編集・執筆しました。

アイ・ケイ・コーポレーション 「応用栄養学」

伏木亨 監修、山崎英恵 編著

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鹿児島純心女子大学の松元圭太郎先生と、石原で運動と栄養に関する部分を執筆させて頂きました。

この教科書は、管理栄養士の国家試験出題範囲を意識して作成していますが、本文以外のPOINTやコラムにも思いが詰まっています。

伏木亨先生の序文と、松元先生のコラムと、石原のコラムを紹介します。

 

「監修にあたって」より

 栄養学は人間のあるべき成長や維持を支援する学問であり、理想的なモデルを示す義務があった。しかし、人間が動物として生きてきた環境は、現代の文明によって根底から覆されようとしている。家電製品の高度化やIT社会においては、人間の身体機能に負担が激減する部分と逆に負担が増す部分も生じる。伝統的な人間の栄養モデルからはギャップがますます大きくなるであろう。その中には、例えば異常とも言える痩身が職業や自己実現の重要な要素である場合や、身を削ってまでトレーニングすることで初めて獲得できる身体機能、授乳や育児に十分な時間を割けない職業環境など、根深いジレンマも存在する。

 本来あるべき身体の成長と自己実現に向けた人間の価値観は、一致するとは限らない。個人の価値観を優先する傾向の強い現代社会においては、応用栄養学が担っている問題はまさに現代社会の縮図であり、この複雑に膨張する社会を生きる現代人をどのように支援するかを学ぶやさしさの栄養学といえる。

(伏木亨)

 

Column スポーツ栄養はスポーツ選手だけのものか
 スポーツ栄養に関する研究をしているということで,スポーツ栄養に興味をもった学生がよく話を聞きにくる。どんなことに興味があるのかと聞くと,ほとんどの学生が一流のスポーツ選手の栄養指導・管理をしたいと答える。残念ながら職業として日本国内でスポーツ選手の栄養指導・管理を行っている人は,ほんの一握りの管理栄養士だけである。
 このことを知るとほとんどの学生ががっかりする。確かに注目を浴びるのはオリンピックなどの国際大会やプロリーグで活躍する一流選手を支えるスポーツ栄養士である。しかし,よく考えてほしい。スポーツ栄養の知識が活かされるのはスポーツ選手だけであろうか?
 ADL・QOL の維持改善のために筋力・筋肉量を増加させようとする高齢者や,肥満やメタボリック症候群の予防・改善のために筋肉を増やして体組成を改善しようとする人々にとっても,運動トレーニングによる筋肉増量をより効果的に誘導する食事・栄養素の摂り方は重要である。このような人々は身近に存在し,スポーツ栄養の恩恵を受けるべき集団である。一流選手の栄養指導・管理を行いたいという高い夢に向かって努力することはもちろん大事である。しかし,スポーツ栄養の知識は,健康づくりのために運動トレーニングを実践しているすべての人々に応用可能であるということは忘れずにいてほしい。
(松元圭太郎)
 
 
 
Column スポーツ栄養と薬物ドーピングの違いとは
 スポーツ選手の栄養管理に携わる者は,選手達が行っている厳しいトレーニングが,健康維持・健全な社会生活にとって時にはマイナスであることを認識する必要がある。
 一定レベルを超える質・量のトレーニングは,身体に大きな負荷をかけるために,免疫能を低下させて,感染症のリスクを高め,女性競技者の場合には貧血のリスクを高める。トレーニングに要する時間を捻出した結果,学業や仕事などにおいて損益を被ることもある。薬物ドーピングは,このようなリスクをおかしてトレーニングを行っている選手の競争に著しい不公平性を生むとともに,選手の体を副作用によって蝕むものである。
 競技志向のトレーニングに関わる管理栄養士は,競技者が目標とする大会において最大のパフォーマンスが発揮できるようにサポートすることと,パフォーマンスの向上のみを目的とする薬物ドーピングとは本質的に異なることを認識する必要がある。第一に,適切な栄養摂取は,選手の体を過酷なトレーニングの悪影響,疲弊から守る力をもつ。さらに長期的には,サポートする選手を怪我や故障,ひいては競技生活の中止から守る力をもつ。すなわち適切な栄養摂取は選手寿命を全うするためのサポートでもある。第二に,適切な栄養管理は,選手自身の意識改革なくしては実現不可能である。多くの選手は,毎回の食事を自分自身で選択しなければならない。管理栄養士は,選手に栄養に関する知識を授け,選手自身で適切な食事を選択できるように育む役割を担っている。すなわち適切な栄養管理は,選手の自己管理能力を高める力を育む。これは,競技生活終了後に,選手がスムーズに第二の人生に入るためのサポートでもある。
 これら2 点がスポーツ栄養と薬物ドーピングの本質的な違いであり,スポーツ栄養こそが,オリンピアの精神「オリンピックの理想は人間を作ること」にのっとった活動である。
(石原健吾)
 
石原

研究論文が採択されました

投稿していた論文が採択されました。

 

牛乳を飲んだ後は、水やスポーツドリンクを飲んだ後と比べて、尿に水分が出るのが遅いことを、ラットを使って調べた論文です。

脱水状態からの回復に使えるのではないかと考えています。

 

Electrolyte-free milk protein solution influences sodium and fluid retention in rats

Kengo Ishihara, Yoshiho Kato, Ayako Usami, Mari Yamada, Asuka Yamamura, Tohru Fushiki, and Yosuke Seyama

大学院生の加藤美穂さん(現 椙山女学園大学 助手)が中心になって、研究してくれました。

 

英国の学術雑誌であるJournal of Nutritonal Science誌に掲載予定です。

 

石原

日本栄養・食糧学会で発表してきました

5月18日~20日に東北大学で開催された日本栄養・食糧学会に参加してきました。

 

脊山先生とも久しぶりにお会いすることが出来ました。以前にもましてお元気で驚きました。

大学の同級生で、亜鉛の輸送体に関する研究でバリバリ活躍している神戸君や

出身研究室の方など、多くの方に会うことができました。

 

僕が関連する演題の発表も無事に終わりました。

・酵素合成グリコーゲンの持久運動能力、免疫賦活能に関する発表(2演題)

・脱水状況での糖質タンパク質溶液の体水分保持作用に関する発表(1演題)

・特定保健用食品の効能表示や消費者の理解に関する発表(5演題)

 

大変刺激的な発表を色々と聞くことができたこと、

新しく知り合った人や、古い知り合いとお話できたこと、

被災地を訪れ寝食したことで、被災地の経済活動に微力ながら貢献できたこと、

意義のある学会でした^^

4月にしたこと

4月は忙しかったので、更新が滞りました。

 

まず、新しい卒論生が来てくれました。みんな熱心で、とても魅力的です。

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これは、新しい部屋で撮った写真です。

 

昨年度の卒論生が頑張ってくれた研究で、

体力医学会東海地方会から学術奨励賞を頂きました。

(これは早く論文にしないといけません)

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脊山先生から、お祝いの素敵なカバンをいただきました。

本当に立派なカバンです。ありがとうございます。

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国家試験の合格発表がありました。

基礎栄養学・生化学研究室を昨年度卒業した21名は、

全員受験、全員合格という快挙を果たしてくれました。

 

ですので、先日あったOG会では、とてもゆったりとした気持ちで

楽しむことが出来ました。

 

4月は、忙しかったので、殆ど本は読めませんでした。

 

小柴昌俊 「心に夢のタマゴを持とう」 

K教授にお借りしました。ノーベル賞の研究内容を小学生にもわかるように話せるというのは、素晴らしいです。

 

福澤諭吉 「現代語訳 学問のすすめ」 

大学時代の同級生のすすめで読みました。現代語訳で、読みやすくて面白かったです。

 

ウィリアム・マクニール 「世界史 (上)」

まだ、読みかけですが、面白い。ずっと、高校生には少し難しいかもしれませんが、高校生の頃に読んでいれば、

世界史が好きになったと思われます。歴史は、暗記物ではないということが、よくわかりました。

世界で40年余り、売れ続けているわけです。

 

by石原

論文が出版されました

以前に家政学会誌に2本、アクセプトされたと書きましたが、

同じ号に掲載されました。

 

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共著者である

卒論生の加藤さん、稲留さん、伊藤さん、澤田さん、辻さん、森さん、

高石先生、脊山先生に御礼申し上げます。

 

by石原

村上先輩が遊びに来てくれました

最近、色々忙しくして、更新が滞っています。

昨日は、2年前の卒業生の村上さんが遊びに来てくれましたので、

一緒にお昼ご飯を食べました☆

彼女は、保育園の栄養士で頑張ってます。

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大学の近くには、少し歩くと、ちょっとご飯に行けるような店が

色々あるので、とてもいいです。この日は、ハワイ風の料理屋さんでした。

アロハシャツの店員さんに撮影してもらいました。

by石原

論文が採択されました

学会誌に投稿していた論文が、採択されました!

2つの論文を投稿していましたが、2本同時に同じ日に採択されました。

これは僕も初めてのことなので、とても嬉しかったです。

 

2本の内容は、いずれも、身近なところで健康づくりを行う方策について提案したものです。

 

一つは、1万歩コースに関するものです。

名古屋市内には3種類の1万歩コースがあります。

それぞれのコースを歩行中の身体負荷量を実測して、コースごとに比較したものです。

これは、昨年度の卒論生が、中心になって頑張ってくれました。

 

もう一つは、階段を歩行するときに、一足一段(普通の上り方)と一足二段(一段とばし)で

上った時の身体負荷量を比較したものです。

この2種類の上り方について、自由な歩調と、指定した一定歩調で上ったものを比較しました。

こちらは、平成22年度の卒論生が、中心になって頑張ってくれました。

 

いずれも名古屋市立大学の高石鉄雄先生との共同研究です。

この場を借りて、御礼申し上げます。

 

by石原

論文が出ました

修士修了生の稲垣圭さんの研究が論文になり、J Nutr Sci Vitaminol誌(57, 170-6, 2011)に掲載されました。

酵素的に合成したグリコーゲンの水溶液を投与した後の血糖値変化、

水分吸収速度について、実験動物を用いて、評価したものです。

おめでとう!

 

原文は英語ですが、和文タイトルと著者です。

 

「酵素合成グリコーゲン溶液は、摂取後の血糖値上昇は穏やかであるが、

脱水状態からの回復速度は速い」

稲垣圭、石原健吾、石田万里子、渡部藍、藤原美佳、小松祐子、白井美圭、

加藤美穂、高根澤亜美、古屋敷隆*、高田洋樹*、脊山洋右

 

椙山女学園大学生活科学部管理栄養学科

*江崎グリコ株式会社健康科学研究所

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みんなも、頑張って研究を論文に仕上げよう!

 

p.s.

内藤研の鈴木舞子先生、誕生日だったそうですね。

http://nutr.food.sugiyama-u.ac.jp/blog/003/2011/05/post-4.html

おめでとうございます☆

 

by石原

学会発表してきます

5/13(金)~5/16(日)まで、東京・お茶の水大学にて、

日本栄養・食糧学会が開催されます。

http://eishok65.umin.jp/index.html

大学院生2名をつれて、研究内容を発表してきます。

 

石原は、大会2日目(プログラム2G-08p)にて、

”ラット脱水モデルにおける牛乳ホエーの体液維持作用に関する研究”という演題で

発表させていただきます☆

 

学会は勉強の場であると同時に、新しい研究者、研究テーマとの出会いの場。

あるいは、昔の大学院生、研究仲間と旧交を温める同窓会だったりもします。

自分の発表の後、知らない人から色々と質問されたり、感想を聞くと、

「あー、がんばって研究してきて、よかったなぁ」と嬉しくなります。

もちろん凹むことも、あります(笑)

 

せっかく出かけていくので、有意義な時間をすごしてきます。

by石原

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