飲酒は20歳になってから。
お酒を飲める(分解する)酵素の遺伝子を持っているか、
持っていないのか、調べることは、
大学生を対象とした生化学実験の材料として、ふさわしいと思います。
唾液を集めて、唾液中に含まれる口腔内の細胞を、
遠心分離によって集めます。
これに、細胞を溶解させる試薬を加えてしばらく反応させます。
細胞が壊れてDNAが出てきます。
このDNAは、ゲノムといって、細胞の中の遺伝子が一そろい、
入っています。お酒を分解する酵素の遺伝子だけを、
PCRという手法で大量に増幅することができます。
お酒を分解しやすい体質か、しにくいかは、
遺伝子配列の一箇所だけが違います。
そこで、大量に増幅した遺伝子に、
一箇所の遺伝子の違いを認識して切断する酵素を加えるのです。
分解しやすい体質の方のDNAは、酵素処理によって、断片化します。
しにくい方のDNAは、変化しません。
DNAの断片長を比較すれば、自分の遺伝子タイプがわかります。
この遺伝子診断結果に加えて、アルコールパッチテストを行い、
自分のタイプを判定します。
by石原